モダンスイマーズ『死ンデ、イル。』稽古場レポート 18.7.5
演劇学科4年 横見咲季

日本大学芸術学部演劇学科『演劇創造』編集部による、モダンスイマーズ「死ンデ、イル。」稽古場レポート。記念すべき(?)第一日目である。
正直なことを言うと、私はこの企画がとても不安だった。学生がプロの劇団の稽古場にお邪魔して、思ったことを【率直に】綴る。学生という身分を活かした素直な文章は、一体どこまで受け入れられるのだろうか。そんな漠然とした不安を抱えたまま、稽古場の扉を開いたのであった。

私は初めて「プロ」の稽古場を観たかもしれない。稽古開始時間までは雑談をしたりストレッチをしたり、比較的緩やかなムードが漂う。が、ヌルッと、同時にピリッと空気が変わり、気が付けば芝居が始まっている。第一声の声量の大きさは「稽古が始まった」という合図のようで、シャンと背筋が伸びる感覚があった。私が稽古場を覗いて感じたのは、俳優はお仕事なんだ、ということだ。夫婦役として喧嘩のシーンを演じていた二人が、ふっと素に戻り演出家の指示を聞く時を眺めていて、その一連の流れを淡々とやっている様子を率直に凄い!と思った。と同時に、あ、俳優さんっていう職業を皆さんはやられているんだな、と腑に落ちた感覚があったのだ。そういう意味で、「プロ」という印象を強く抱いたのだと思う。
どういう作品なのか、どういう登場人物がいるのか、と何の前情報も無しに臨んでしまったが、稽古が進むにつれてちょっとずつ物語が線で結ばれていくのがとても面白かった。しかもまだ未完成で、セットもなくて衣裳も身につけていない。だからこそ、凄く頭を使って考えた。ここはこうなるのか、なるほど小道具はこう使うのか。カンパニーメンバーでも観客でもなく、稽古場に参加する、というのはとても面白い。無責任に完成を楽しみにできるというのは私たちの特権だ! 無機質な稽古場から舞台の形が立ち上がっていく。演劇ってやっぱり凄い。
緊張マックスだった私はとても密な稽古場に居たお陰で、何もしていなくてもどっぷりと疲れが出た。稽古場のエネルギーはやはり凄まじいものがある。あと2週間弱の稽古期間。私たちは何を吸収し、何を提供できるだろうか。不安と共にワクワクも大きい。